春苦み 夏は酢の物 秋辛み 冬は油と合点して食え
身体に必要なものは、季節ごとにちゃんと用意されています。
季節の旬の食材で作られた料理が和食であり、昔ながらの和食は、病気を未然に防ぎ、健康維持の土台を作ってくれます。
「春苦み 夏は酢の物 秋辛み 冬は油と合点して食え」とは、明治時代の医師であり、食養家でもあった石塚左玄が残した教えです。
『春は苦味』→ 春は ふきのとうや芹や菜の花、たけのこなど、苦みやえぐみ 香りの強い食べ物が穫れます。これらは冬の間に体内に溜まった脂肪分やアクを排出してくれます。
『夏は酢の物』→ 夏は汗がたくさん出て肝臓に負担がかかる季節。食欲が落ちやすい季節でもあるので、肝臓も元気にするあっさりした酢の物を食べると良いです。トマトやキュウリやナスなどは体を冷やしてくれます。
『秋は辛味』→ 秋は冬に備えて栄養を蓄える時期でもあります。辛味が効いた大根おろしや味噌料理などはさらに食欲を増進してくれます。
『冬は油』→ 冬は寒さに耐えられるよう脂肪分をとって抵抗力を養います。
私たちの体はしっかり食物を消化してから、必要なものを摂り入れて、エネルギーや新しい細胞の材料に活用し、古い細胞のかすや老廃物をはじめとする不必要なものを、速やかに体外に出してくれます。
この健康のための営みを、私たちが無意識のうちに体は行ってくれています。
この私たちの体の営みを手伝ってくれるかのように、季節の自然の恵みは、太古の昔から私たちの健康を支えてくれています。
いつまでも、人も自然の一部であり、自然と共存共栄してきたことを忘れずにいたいものです。
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